圧倒亭グランパのブログ

30年後の自分にもわかるように書くブログ

PME (Product Maintainability Engineer) (自作造語)を目指してみる実験

GWにキャリアについていろいろ考えたので、アウトプットの第一歩として書いてみます。


目次


キャリアを考えるきっかけ

エンジニアのキャリアについては正直、今まであまり深く考えてきませんでした。ところが最近は、キャリアについて考えることが面白くて自発的に思考しています。きっかけは以下の2つです。

  • 毎週の1on1で、なりたいエンジニア像の言語化にチャレンジした
    • 「なりたいエンジニア像」をいきなり考えるのではなく、次のような段階を踏んでいた
      • 最近の仕事ぶりを振り返ってみてどうか → 理想とのギャップはあるか → その理想ってどんな姿だろうね
    • この段階的流れはとても良かった。自発的に理想を考えるきっかけになった
  • SOFT SKILLS を再度読んだ
    • キャリアについて関係のある箇所をつまみ食い的に
    • 具体的な考え方が書かれているので、今の自分に刺さった

1on1がきっかけでキャリアについて考え始め、積読していた SOFT SKILLS で具体的に思考し、どんどんおもしろくなってきた、という流れです。

自分の目指したいブランド

SOFT SKILLS で印象に残っているのが「自分のブランドを持とう」という話です。自分のブランドを確立し、自分を売り込んでいくのです。自分のブランド、、、何も思いつかないな。そう思ったので真剣に考えてみることにしました。

ただ、「今の自分のブランド」ではなく「目指したいブランド」を考えます。今後は、なりたいエンジニア像を「目指したいブランド」として話を進めます。

まず、ブランドに必要な要素は以下の4つです。

  • メッセージ
  • ビジュアル
  • 一貫性
  • 反復的な接触

この中でも一番大切なものは「メッセージ」です。自分のブランドは何についてなのか。自分はどういう人なのか。例として著者は「シンプルプログラマー」を挙げていました。「私なら、複雑なものを単純にして、誰でもわかるようにする」というメッセージだそうです。

メッセージを考案する際はニッチ戦略が重要です。市場の隙間を狙って優位性を得ることが大切です。広い一般的なメッセージではなく、ひねりを加えたメッセージにします。メッセージは戦略的に考えていきます。

はて、自分はどうなのか。目指したいブランドがぱっと思いつきません。そこで戦略的に考えていきましょう。例えば、今の会社の期待と全くズレたメッセージを掲げると、なんだか厳しいことになりそうです。なので、会社の期待に沿ったメッセージを考えてみます。かつ、自分のモチベーションが上がるメッセージです。今の会社はレガシーな部分があり、なかなかスピーディに開発が進まない場面があります。保守性の問題です。そこで思い浮かんだのが以下の資料でした。

speakerdeck.com

何度読んでも良い資料です。改めてこれを読んで生まれた感情が「今の現場でも保守性を上げ、スピーディに開発したい!」というものでした。そして自分の目指したいブランドのメッセージとして「保守性を向上させるエンジニア」が浮かび上がりました。その姿に向かっていき、キャリアを構築していこうと考えました。

より良いメッセージ

自分の目指したいブランドのメッセージは「保守性を向上させるエンジニア」に決まりました。まだこの領域には至っていませんが、向かうべき姿は決まり、キャリアの構築を始めていきます。ただ、「保守性を向上させるエンジニア」という言葉だけだと、モチベーションがどんどん湧かないというか、何か勢いが足りないと感じました。「シンプルプログラマー」のような、端的でかっこいい何かが欲しいのです。再度 t_wada さんの資料を見ると「Maintainability:保守性」という単語が目に入りました。ここからはもう一直線でした。

  • ~ability という単語はいろいろ聞く
  • Maintainability Engineer とかどうだろう
  • ~ability Engineer って SRE があった
  • 「プロダクトの保守性向上を目指す」ということで PME (Product Maintainability Engineer) ってどうだろう

自作造語です。

PME (Product Maintainability Engineer)

PME は、プロダクトの保守性向上を目的とします(と定義します)。先述の資料の中で、Maintainabilityの構成要素は以下の3つとありました。

  • Testability:テスト容易性
  • Understandability:理解容易性
  • Modifiability:変更容易性

これらの要素にアプローチして保守性向上を目指します。そのためには、どこがボトルネックになっているかや、修正コストはどのくらいかなど、多方面の知識や技術が必要になってきます。また、3つの構成要素の分かれているおかげで、スコープを絞って学習・実践ができるのではないかと思います。

ブランドのメッセージとしてはキャッチーですし、期待してほしいことも明確になっていると思います。言葉からくるモチベーションは意外と重要だと思います。

メッセージを決めたことによる効果

自分の目指したいブランドのメッセージを掲げたことで、以下のメリットがあると考えます。

  • 学習の意味付けができる、学習の方向性が決まる
  • その姿に近づくことによる満足感と、さらなるモチベーションの獲得
  • 日々の行動に一貫性が生まれる
  • 自分を表現できる

こうして内発的に「目指したい姿」を定義できれば、これらのメリットが得られると思います。

PMEを提唱するわけではありません

自分は今回、PMEを提唱したいわけではありません。勝手に自分のやる気が出る言葉を作ったに過ぎません。その点をご了承いただければと思います。

今後

PMEを目指して日々の行動を変えていけるのか?という実験をやっていきます。うまく回ったらまたブログで報告します。「やっぱりだめだった」という場合も、何らかの対策を考えてブログに書こうと思います。

まだ「ニッチ戦略としてどうなの。広すぎない?」という疑問も残っていますし、具体的に日々をどう変えていくかも考え中です。とりあえず宣言をしてみる意味で今回の記事を書きました。